子どもの危険な行動、本当に危ないのはどれ?

製造業でも使われる「リスクマネジメント」の考え方で、子どもの危険な行動を評価・考察してみた

子どもの危険な行動、本当に危ないのはどれ?
この記事はだいたい 11 分前後で読めます。

子育てをしていると、「これは危ないからダメ!」と感じる場面はたくさんあります。

でも、実際には「なんとなく危ない」と思っているだけで、何がどれくらい危険なのかを考える機会は意外と少ないのではないでしょうか。

そこで今回は、製造業などでも使われるリスクマネジメントの考え方を子育てに応用してみました。

リスクマネジメントというと難しく聞こえるかもしれませんが、
要は「何がどれくらい危険なのかを整理し、優先順位を付けて対策を考える方法」です。

今回はその考え方を、子育てに当てはめて考えてみました。

もちろん、子育てに正解はありません。

今回の評価も、あくまで私自身の考えです。

ただ、「危険だから全部禁止」ではなく、

どんなリスクがあって、どうすればそれらのリスクを下げられるのか。

そんなことを考えるきっかけになれば嬉しいです。

リスクは3つの観点で評価

今回は次の3項目を4段階で評価しました。

■重大度(Severity)

事故が起きた場合、どれくらい重大な結果になるかを評価します。

  • 1:軽傷
  • 2:比較的軽いケガ
  • 3:重傷の可能性
  • 4:命に関わる可能性

■発生確率(Occurrence)

日常生活で、その危険が起こる可能性の高さを評価します。

  • 1:まれ(適切な環境ではほとんど起こらない)
  • 2:低い(条件が重なった場合に起こる可能性がある)
  • 3:やや高い(日常生活でも比較的起こりやすい)
  • 4:高い(子どもの成長過程では頻繁に起こり得る)

■検出性(Detection)

危険を事前に察知し、親や周囲の大人が防げるかを評価します。

※気付きにくいほど点数が高くなります。

  • 1:非常に気付きやすい(ほぼ確実に防げる)
  • 2:気付きやすい(注意していれば防げることが多い)
  • 3:気付きにくい(一瞬の出来事で防ぎきれない場合がある)
  • 4:非常に気付きにくい(予測が難しく、発見した時には事故が起きている可能性が高い)

気付きにくいほど高得点としました。

※本記事では「検出性」を「親や周囲の大人が危険を事前に察知し、事故を防げるか」という意味で評価しています。

そして、重大度 × 発生確率 × 検出率を掛け合わせたものをリスク優先数(RPN:Risk Priority Number)とします。

これは、リスクを総合的に評価するための点数のようなものです。

点数が高いほど、「重大な事故につながりやすく、起こる可能性もあり、事前に防ぐことも難しい」ということを意味します。

もちろん、点数が高いから絶対に危険、低いから安全というわけではありません。

あくまで「どのリスクから優先して対策を考えるべきか」を整理するための指標として使います。

点数そのものに正解はありませんが、同じ基準で比較することで「優先して対策すべき危険」が見えてきます。

今回ピックアップしたのが下表の5つの行動です。

危険行動重大性発生確率検出性RPN
水遊び43448
自転車43448
転倒・転落44348
傘を差す43336
ボール遊び42324

では、それぞれ考察していきます。

①水遊び

これは今回、最も危険な行動の一つと評価しました。

プール、海、川。

どれも楽しい遊びですが、命に直結する危険があります。

しかも、

溺れている子どもは、大人が想像するほど大きな声を出しません。

静かに沈んでしまうこともあります。

「膝くらいの浅さなら大丈夫」

と思われがちですが、それでも溺れる事故は起こります。

さらに、

  • 海は波
  • 川は流れ

という危険もあります。

監視員がいるプールでも、人が多いと気付きにくいことがあります。

だからこそ、

  • 必ず大人が付き添う
  • 一瞬たりとも目を離さない
  • 川や海は天候や水量も確認する

といった対策が非常に重要になります。

②自転車

昔よりも、自転車は難しい乗り物になったと感じています。

道路交通法の改正もあり、

「子どもに全ての交通ルールを守らせる」

というのは、正直かなり難しいと思っています。

そもそも子どもは、

  • ふらつく
  • 注意が散漫になる
  • とっさの判断が苦手

です。

そこへ自動車も走っています。

交通事故が起きれば、重大な結果につながる可能性があります。

もちろん、

  • ヘルメット
  • 交通量の少ない場所で練習
  • 親と一緒にルールを学ぶ

ことでリスクは下げられます。

それでも私は、

「今の時代は、自転車に乗れなくても困らないなら無理に乗る必要はない」

という考えです。

③転倒・転落

最も身近な危険です。

子どもは頭が大きく、重心も高いため、とても転びやすいです。

さらに、高さの感覚もまだ十分に育っていません。

だから、「そんな所から飛ぶの?」という行動を平気でします。

公園の遊具から落ちることもあります。

実は我が家でも、下の子がそこそこの高さから落ちて頭を打ったことがあります。

幸い大きなケガはありませんでしたが、念のため病院で診てもらいました。

さらに、上の子は以前、ベランダで後ろ向きに転倒し、コンクリートの角で後頭部を切ってしまったことがあります。

その時は救急車を呼ぶほど慌てました。

原因は、洗濯物を干すために窓を開けて、

ほんの一瞬だけ目を離したこと。

子育てをしていると、「まさか」という事故は本当に起こります。

だからこそ、家の中も公園も、

危険な場所がないかを日頃から確認しておくことが大切だと感じています。

特に、マンション等で2階以上に住んでいる方は、

ベランダからの転落=致命的な事故となってしまうので、最大限の注意が必要です。

私なら、窓は開けないで封鎖し、洗濯物の乾燥は全て乾燥機に任せることでリスクを低減します。

④傘

今回、一番意外だった評価かもしれません。

私は傘を比較的高リスクと考えています。

理由は、

一つの道具に複数の危険が潜んでいるから。

例えば、

  • 強風で体ごと持っていかれる
  • 飛ばされた傘を反射的に追いかけて道路へ飛び出す
  • 視界が狭くなる(車が来ていることに気付かない)
  • 傘を振り回してしまう
  • 先端で他の子どもにケガをさせる
  • 転倒時に自分の傘の尖った部分に刺さる
  • 転倒時に手を付けずにケガをする

など、考えられる危険はたくさんあります。

子どもは注意力も長く続きません。

棒状のものがあれば、つい振り回して遊びたくなる年齢でもあります。

だから私は、未就学児のうちはレインコートを選びます。

もちろん、これは「傘はダメ」という話ではありません。

子ども用の安全な傘を選び、使い方を教え、危険を理解した上で使うのであれば、
それも立派なリスク管理です。

⑤ボール遊び

意外かもしれませんが、私は5つの中では比較的リスクが低いと考えました。

もちろん、道路沿いで遊ぶのは論外です。

一番怖いのは、

ボールを夢中で追いかけて道路へ飛び出し、そのまま車と接触してしまうこと。

逆に言えば、

  • フェンスで囲まれた広場
  • 公園の中央付近
  • 車が入ってこない場所

で遊ぶのであれば、この最大のリスクは大きく下げられます。

また、小さな子どもが遊ぶソフトビニールボールやサッカーボールであれば、大きなケガにつながる可能性も比較的低いでしょう。

一方で、野球のように硬いボールやバットを使うスポーツは注意が必要です。

とはいえ、子ども用の柔らかいボールやバットを使うなど、遊び方を工夫すれば十分リスクを下げられると考えています。

つまり、

危険なのはボールそのものではなく、遊ぶ環境。

そう考えています。

まとめ:リスク管理は「禁止」ではない

今回の記事で伝えたかったのは、

「これは危険だから全部やめましょう。」

ということではありません。

リスクマネジメントの考え方では、

危険をゼロにすることではなく、リスクを許容できるレベルまで下げることが大切です。

例えば、

  • ボール遊びは場所を選ぶ
  • 水遊びは必ず大人が見守る
  • 自転車は交通ルールを学びヘルメットを着用する
  • 傘は年齢に応じてレインコートも選択肢に入れる
  • 転倒・転落は家庭内の環境を見直す

こうした工夫だけでも、リスクは大きく下げられます。

子どもは成長する中で、転んだり失敗したりしながら学んでいきます。

だから、危険を全て取り除くことはできませんし、それが必ずしも良いこととも思いません。

大切なのは、

どんな危険があり、どうすればリスクを減らせるのかを考えること。

今回の点数は、あくまで私なりの評価です。

ご家庭によって、子どもの年齢や性格、生活環境は違います。

「うちならここはもっと危険だな。」

「これは意外と低いんじゃない?」

そんなふうに家族で話し合うきっかけになれば、とても嬉しいです。

Wrote this article この記事を書いた人

エフ

エフ 男性

4歳の息子と2歳の娘を育てる2児の父。 2人目の誕生をきっかけに1年間の育休を取得し、家事・育児に全力で向き合う。 10年以上にわたり投資を続け、元本を倍以上に育ててきた。 「堅実な投資」と「合理的な節約」がモットー。 FP(ファイナンシャルプランナー)資格保有。妻は専業主婦。 家族との時間と、お金のゆとりの両立を目指している。

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