車の中の『ここやってる?』が、こんなにも愛おしい

車の中の『ここやってる?』が、こんなにも愛おしい
この記事はだいたい 6 分前後で読めます。

子育てをしていると、「今だけなんだろうな」と思う瞬間があります。

でも、その瞬間に気付けることって、意外と少ないんですよね。

今回は、車の中での何気ないやり取りから、そんなことを感じた話です。

「ここやってる?」が気になる息子

家族で車に乗っていると、上の子が街並みを見ながら聞いてきます。

「ここやってる?」

もちろん、このお店は営業しているのか、という意味です。

最初はコンビニ。

「うん、やってるよ。」

次はラーメン屋さん。

「ここやってる?」

「電気が付いてるからやってるね。」

そして美容室。

「ここやってる?」

「ここもやってるよ。中に人がいたよ」

……これが延々と続きます(笑)。

見えるお店、ほぼ全部です。

「ここは?」

「ここも。」

「ここは?」

「ここは暗いから今日はお休みかな。」


正直、「またか」と思うこともあります。

でも、子どもにとっては一つひとつが世界を知るための確認なんですよね。

だから、できるだけ全部答えるようにしています。

そのうち終わってしまう時間

ある日ふと思いました。

この「ここやってる?」って、いつまで続くんだろう。

きっと、もう少し大きくなれば自分で分かるようになります。

電気がついている。

シャッターが閉まっている。

駐車場に車がある。

そんなことを見れば、自分で判断できるようになるでしょう。

そうなれば、もう聞かなくなるはずです。

つまり、このやり取りには終わりがあります。

今は「何回聞くの(笑)」と思っていても、明日にはもう、なくなっているかもしれない。

そう考えると、急にこの時間が愛おしくなりました。

思い出は場所に残る

さらに思ったのは、数年後に同じ道を走ったとき、

あのコンビニ。

あのラーメン屋さん。

あの美容室。

あのスーパー。

街の景色を見た瞬間に、

「そういえば、この辺でずっと『ここやってる?』って聞かれてたな。」

そんなふうに思い出す気がしました。

街並みは変わっても、その場所には家族との思い出が残っています。

何気ない会話ほど、意外と長く心に残るものなのかもしれません。

まさかの後継者現る

この話には続きがあります。

隣でずっと聞いていた下の子が、車に乗ると突然、

「ここやってる?」

と言うようになりました(笑)。

まだ意味はちゃんと分かっていないみたいですが、

お兄ちゃんが毎回言っていた言葉を覚えたんでしょうね。

車に乗る。

街を見る。

「ここやってる?」

そんな流れがセットになっているみたいです。

子どもって、本当に親の言葉だけじゃなく、兄弟の言葉までどんどん吸収していくんだなあと驚きました。

家族だけの「いつもの会話」

子育てをしていると、旅行や誕生日のような特別なイベントばかりが思い出になるわけではありません。

実際には、

「抱っこ!」

「もう一回読んで!」

「ここやってる?」

そんな何気ない会話のほうが、後から振り返ると鮮明に思い出せたりします。

他の人から見れば何でもないこと。

でも、その家族だけが知っている”いつものやり取り”があります。

そして、それは子どもの成長とともに、いつの間にか終わってしまいます。

おわりに

子育てをしていると、「早く大きくなってほしい」と思う日もあります。

でも、こういう何気ない時間は、終わってから「あの頃は幸せだったな」と気付くことが多いのかもしれません。

だから最近は、「ここやってる?」と何回聞かれても、できるだけちゃんと答えるようにしています。

いつか子どもたちが大きくなっても、きっと私は、お店を見るたびに思い出すのでしょう。

「あの頃、ずっと『ここやってる?』って聞かれてたな。」

そう思い出せる景色が、街中にたくさんあること。

それが、子育てをしていて手に入れられる、何よりの宝物なのかもしれません。

Wrote this article この記事を書いた人

エフ

エフ 男性

4歳の息子と2歳の娘を育てる2児の父。 2人目の誕生をきっかけに1年間の育休を取得し、家事・育児に全力で向き合う。 10年以上にわたり投資を続け、元本を倍以上に育ててきた。 「堅実な投資」と「合理的な節約」がモットー。 FP(ファイナンシャルプランナー)資格保有。妻は専業主婦。 家族との時間と、お金のゆとりの両立を目指している。

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