車は現金一括?投資を続けた私が、今回はマイカーローンを選んだ話

車は現金一括?投資を続けた私が、今回はマイカーローンを選んだ話
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車を買うとき、あなたは現金一括派ですか? それともローン派ですか?

手元に一括で支払えるお金があるなら、金利を払うくらいなら現金で買った方がいい。そう考える人は多いと思います。

実は、私も以前はそう考えていました。

5〜6年前に車を購入したときも、現金一括で支払いました。わざわざ金利を払って借金をする必要はないと思っていたからです。

しかし、投資を続けるなかで、お金の使い方に対する考え方が変わってきました。

支払う金額だけでなく、インフレや、手元に残したお金を運用した場合の利益まで考えると、必ずしも現金一括払いが正解とは限らないことに気づいたのです。

そして最近、再び車を購入する機会がありました。今回は現金一括ではなく、銀行のマイカーローンを利用しました。

なぜ考え方が変わったのか? 今回は、インフレと資産運用を踏まえながら、マイカーローンの活用について考えてみます。

200万円の車を現金一括で買う。そのお金、運用していたら?

仮に、200万円の車を購入するとしましょう。

現金一括で支払えば、その時点で200万円の現金が手元からなくなります。

もちろん、借金を抱えずに済むのはメリットです。しかし、投資をしている人なら、別の考え方もできます。

もし、この200万円を使わずに10年間運用できたらどうなるでしょうか?

インデックス投資の利回りを年7.2%と仮定して、200万円を10年間複利運用すると、約400万円になります。

つまり、車を現金一括で買うことは、将来約400万円になっていたかもしれない運用資金を手放すことでもあるのです。

もちろん、年7.2%で運用できる保証はありません。あくまで一定の利回りを仮定した試算ですが、まとまったお金を使うときには、こうした機会費用も考えておきたいところです。

銀行から借りて運用する。10年後の差は?

それでは、200万円の車を銀行のマイカーローンで購入した場合を考えてみましょう。

今回は、次の条件を仮定します。

  • 車の購入価格:200万円
  • ローン金利:年3%
  • 返済期間:10年
  • インデックス投資の想定利回り:年7.2%
  • インフレ率:年2.5%

200万円を年3%・10年の元利均等返済で借りると、毎月の返済額は約1万9,300円、返済総額は約232万円になります。

一方、手元に残した200万円を年7.2%で10年間運用できれば、約400万円になる計算です。

項目金額
10年後の資産運用約400万円
ローンの返済総額約232万円
単純な差額約168万円

さらに、インフレ率を年2.5%と仮定すると、10年後の168万円は、現在の購買力に換算して約131万円に相当します。

ただし、これは運用資産からローンの返済総額を差し引いただけの単純比較です。実際には毎月返済が発生し、現金一括払いを選んだ場合には、その返済分を別途運用できる可能性もあります。税金や手数料も考慮していません。

したがって、「ローンを組めば必ず168万円得する」という意味ではありません。

大切なのは、現金一括払いだけでなく、低金利で借りて手元資金を残すという選択肢にも合理性があるということです。

インフレが続けば、将来のお金の価値は変わる

もうひとつ、忘れてはいけないのがインフレです。

仮にインフレ率が年2.5%で10年間続くと、現在の100万円と同じ購買力を得るには、10年後には約128万円が必要になります。

つまり、同じ金額でも将来のお金は、現在より購買力が小さくなっている可能性があります。

これはローンの返済にも当てはまります。

固定金利のローンなら、毎月の返済額は基本的に変わりません。そのため、収入がインフレに伴って増えれば、返済の実質的な負担が軽くなる可能性があります。

もちろん、物価が上がっても収入が増えなければ、生活費の負担が重くなるだけかもしれません。

それでも、将来のお金の価値まで考慮することは、ローンを判断するうえで大切な視点です。

金利8%のローンでは、運用する意味が薄れてしまう

ここまで読むと、「それならローンを組めばいいんだ!」と思うかもしれません。

しかし、重要なのは金利です。

今回の試算では、ローン金利を年3%、運用利回りを年7.2%と仮定しました。しかし、投資の利回りは保証されず、値下がりするリスクもあります。

特に注意したいのが、ディーラーや中古車販売店で案内されるローンです。商品によっては、金利が年8%程度になるケースもあります。

年8%で借りる一方、インデックス投資の利回りを年7.2%と想定しているなら、単純な利回り比較では借入金利の方が高くなります。

これでは、運用に回すために借金をするメリットが小さくなってしまいます。

そのため、ローンを利用するなら、まずは銀行のマイカーローンを検討し、金利や手数料を比較するのがおすすめです。もちろん、銀行のローンにも審査があります。

残価設定型ローンはどうなの?

車を購入する際には、残価設定型ローンという選択肢もあります。

数年後の車の価値をあらかじめ残価として設定し、その残価を据え置いて、主に車両価格との差額を分割で支払う仕組みです。月々の支払いを抑えやすいメリットがあります。

一方、契約によっては走行距離の制限があったり、大きな傷や損傷があると追加精算が発生したりすることがあります。

また、最終回に車を返却・乗り換え・買い取りする場合の条件も確認が必要です。

残価設定型ローンそのものが悪いわけではありません。ただし、金利や契約条件をよく確認せずに利用するのはおすすめできません。

手元資金を残すことが目的なら、まず銀行のマイカーローンを比較検討したいところです。

住宅ローンは別の話。借金なら何でもいいわけではない

ここで注意しておきたいのが、今回の話はあくまでマイカーローンについてであり、住宅ローンはまた別の話だということです。

住宅ローンは、マイカーローンとは借入額の規模が大きく異なります。

マイカーローンなら、例えば200万円の車を買うために200万円を借りるという話です。購入資金を現金で用意できるのであれば、借入れによって手元に残した資金を運用するという選択肢が考えられます。

一方、住宅ローンは数千万円単位の借入れになることも珍しくありません。借入額が自己資産を大きく上回り、長期間にわたって返済していくケースも多くあります。

借入額が大きければ、金利が数%でも利息の負担は大きくなります。

また、一般的な元利均等返済では、返済初期ほど毎月の返済額に占める利息の割合が大きく、元本の減少が緩やかになります。

住宅ローンでは、住宅の資産価値や維持費、将来の収入、住み替えの可能性なども考慮する必要があります。

もちろん、住宅ローンにも低金利で借りられるメリットや、手元資金を確保できるメリットはあります。しかし、マイカーローンと同じ感覚で「運用利回りが金利を上回れば得」と単純に判断することはできません。

借入額が大きくなれば、金利が少し違うだけでも家計への影響は大きくなります。

今回紹介したのは、購入資金を手元に残す余力があり、無理なく返済できる範囲でマイカーローンを活用するという考え方です。借金なら何でも積極的に利用すべき、という話ではありません。

現金一括とマイカーローン、どちらを選ぶ?

ここまでの内容を整理すると、次のようになります。

現金一括払いが向いている人

  • 借金を抱えることに抵抗がある
  • 投資に回す予定がなく、確実に利息の支出を避けたい

マイカーローンが向いている人

  • 低金利で借りられる
  • 手元資金を長期運用する方針がある
  • 毎月の返済を無理なく続けられる
  • 投資の値下がりリスクを理解している

どちらが正解かは、人それぞれです。

投資の利回りは保証されませんし、借金を抱えることによる心理的な負担もあります。また、手元に現金が残るからといって、無理に高い車を買ってしまっては本末転倒です。

大切なのは、自分の家計や投資方針に合った方法を選ぶことだと思います。

まとめ:お金の使い方は、支払額だけでは決められない

以前の私は、車を買うなら現金一括が一番だと考えていました。

しかし、投資を続け、お金の価値や運用の仕組みについて考えるようになったことで、その考え方は変わりました。

そして今回、実際に銀行のマイカーローンを利用して車を購入しました。

私がマイカーローンを活用したいと考えるのは、手元に残した資金を運用に回せること、そしてインフレによって将来の返済負担が実質的に軽くなる可能性があるからです。

もちろん、ローンを組めば必ず得をするわけではありません。それでも、十分な返済能力があり、低金利で借りられるのであれば、現金一括払いだけにこだわる必要はないと思います。

お金は、ただ貯めるだけでなく、どう使い、どう残し、どう運用するかまで考えることが大切です。

「借金は悪」「現金一括が正解」と決めつけず、金利・インフレ・運用利回りを比較しながら、自分にとって合理的な選択をしていきたいですね。

Wrote this article この記事を書いた人

エフ

エフ 男性

4歳の息子と2歳の娘を育てる2児の父。 2人目の誕生をきっかけに1年間の育休を取得し、家事・育児に全力で向き合う。 10年以上にわたり投資を続け、元本を倍以上に育ててきた。 「堅実な投資」と「合理的な節約」がモットー。 FP(ファイナンシャルプランナー)資格保有。妻は専業主婦。 家族との時間と、お金のゆとりの両立を目指している。

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